北アルプス縦走②

 

2014年9月13日  天気:晴れのち曇り

タクシーは使わず、信濃大町駅発の扇沢駅行きバスを利用して交通費を少しでも抑えます。今日の工程は種池山荘を経由して冷池山荘まで一気に上がると言うモノ。今日は登山客が多いことが予想されますのでテント場が埋まる確率も高いでしょうね。どうにか混む前に着きたいものです。そのためには朝早く出発して柏原新道を通過しなければいけません。さぁどうなることやら?これより北アルプス縦走の始まりです。

 4時40分 信濃大町駅に向かいます

始発便に遅れないようマクドナルドを後にします。うぅ~思った通り気温は10度まで下がって寒い。途中にあったコンビニでホットコーヒーを買い、あとは飲んで歩いて体を温かくします。信濃大町駅まで行った人たちは結局この10度の寒さをどのようにして耐えたのでしょうね?気になる・・・

 だんだん明るくなってきましたね

南大町駅から信濃大町駅は地図を一読でもすれば迷うことはないかと。線路の横を歩き、線路から離れないように意識すれば自然と信濃大町駅に到着できます。ただ道が草に覆われていて進路妨害。進み方が分からない!って言うアクシデントが起こります。もうアクシデントは堂々と迎え入れちゃいましょう!

 5時10分 ここが扇沢駅行きのバス停

始発便は5時30分。バス停は交番近くです。登山者が列を作っているので100%見つけられます。切符の事前販売所が歩道を挟んだ反対側にあって、ここで購入しておけばバス下車時に面倒な料金収めが切符一枚でスルーできます。また大型バスなので荷物は全て荷台に置くことが可能です。ただ毎回大型バスが来るかと言うと、怪しい・・・

 6時00分 扇沢駅

黒部ダムや室堂に向かうトロリーバスの券売機にはすでに長蛇の列が作られており、駐車場も第一第二と満車の状態。登山者姿の方以外いないんじゃないか?無料開放の駐車場もできたことから場所取り合戦が前日夜から繰り広げられていたようです。「いや~4時でよく駐車できたな」って声が聞こえたもので。

 柏原新道入口までは車道を歩きます

持参した水(ポカリ3本) は全部で2リットル。足りなくなった分は種池山荘や冷池山荘で購入する算段です。3時間も歩けば種池山荘に着くでしょうから不足する心配もないだろう。準備が整ったら柏原新道のスタート場所まで歩きます。まずは車道を10分程逆走ですね。緑色の橋を越えたらすぐです。

 6時20分 緑の橋を渡ればスタート地点

柏原新道の玄関口。たくさんの登山者で賑わっていました。健脚の方であればキレット小屋まで進むこともできましょうが、私はテント泊をしたいためどんなに早くても冷池小屋で今日の工程を終えます。この入口付近で駐車する際は縦列駐車の技を覚えておかないと非常に危険なのでご注意を(>_<)

 これより柏原新道です


北アルプスの三大急登に劣るも柏原新道の坂道はなかなかの強敵と聞いています。坂道がずっと続くらしいです。朝ごはんは昨日食べたマクドナルドで十分補っているので坂道に十分対抗できるでしょう。

 7時20分 駅見岬からの眺望

駅見岬と書いてあったんで扇沢駅でも見えるのかな?と思っていたら本当に見えた。

ん・・・?あの建物は何だろう?稜線上に現れた建物の正体は「種池山荘」。発見した時は元気が突然出てきた感じがしましたね。朝食のエネルギーのおかげもあり順調です。これまで100名の登山者を追い抜かしているのかなぁと思いますが、それも「テント場の確保!テント場の確保!と呪文を唱えながら進んでいる焦りの効果もあるんでしょうな・・・っておい、順調なのか焦っているのか全然分からんよ、自分!」

 長丁場、確かに手強いな


太陽も上がって蒸し暑くなってきましたね。また朝食のエネルギーが無くなりかけてきたので行動食を食べてカロリー補給を行います。飲料水もこまめにとってバテないように気を配りましょう。

 8時45分 種池山荘に到着

ここでテント泊をするのも良いな~、確実に工程が崩れちゃうけど(笑)

松本市方面を見ています。上空は秋の空って感じがしますな~


種池山荘に到着。先に到着した登山者の方々が何やら盛り上がりモード全開・・・(汗) 山荘だけじゃなくテント場もここで宿泊する方やテント泊をする方できっと満員御礼になることでしょう。でも私はこの先の冷池 山荘を目指します。ここから2時間ほどで着くそうですよ。また危険な道がないようなので生ビールでも頂いちゃいましょうかね?くぅ~~!暑い体にこれは旨すぎる!山荘価格で800円!

 冷池山荘の前に爺ヶ岳へ・・・って、アレ?

ここでもチングルマの実バージョンが鮮やかに咲いていますね。さて冷池山荘をめざし・・・ま、ってアレ?体が思うように動かない。しまった、ここが2500mに近い標高だってことを完全に忘れていた。アルコールが完全に回ってしまいホロ酔い状態になってしまった。やべ・・・真っ直ぐ歩けないぞ。

 9時55分 爺ヶ岳からの景色もいいね

ふぅ~爺ヶ岳(じいがだけ) に到着です。二ヶ所に頂きがあって最高峰は中央峰。冷池山荘の様子も稜線上に建っているため常に確認できます。でも見えるのはいいんですが、なかなか近づかない。それとは別で、扇沢駅から爺ヶ岳の日帰り登山をしている方もいましたね。天気が良ければ魅力あるコースです。

 ゆるやかな道なんだけど


なだらかで何ら問題ない道も標高の高い場所でアルコールを飲むと言う大失態をして思うように前に進まない。ちょいよろける。でも発汗でアルコール作用も徐々に衰えようやく本調子になってきた。さぁ~て、もう1時間もすれば山荘に到着できることでしょう・・・と、なんだか雲が出てきたような気がするな。

 10時35分 冷池山荘に到着した!

やっとのことで冷池山荘に到着しました。早速テント料金を納めに山荘に向かいますが、ここで衝撃の事実を告げられる!テント場は山荘から8分離れた場所であり、しかも上り坂の途中で開放していると!すでに休みたいモード全開の私にとっては痛恨の一撃。仕方ないのでテント場まで頑張って坂を登ります。

 10時50分 ゼーハーゼーハー言いながらテント場に到着

なんとかテント場に到着しました・・・が、このトドメの上り坂は本当に堪えるぜぇ・・・。マジきつかった・・・でも頑張った分だけあって空席が目立つ時間帯に到着できた!今日の三連休のことを考えるとここも数時間後には完全に埋まるんだろうな。それにしてもテント場、整地が行き届いてないような気がするが。

 平らな場所を見つけテントを張ります

10年間使ってきたテントです。今日の疲れがどれだけ取り除けるか・・・の最大のポイントは平らな場所にテントを張れるかどうかにかかっています。地面がデコボコだったり多少斜めっているくらいなら整地してどうにかフォローは出来ますが、どうにもならない場所だと寝ること自体が難しく、結果、明日にまで疲労を残すことになります。季節時期のテント場確保は時間との勝負!

 11時50分 冷池山荘で食事を取りましょう

疲れ果てた(笑) ので山荘内の食堂で昼食を取りましょう。坂道を下りていきます(疲) 受付も徐々に忙しさを見せ始め3人態勢で臨んでいますね。メニューの取り方は①受付で会計を一旦済ませ②食堂で来るのを後は待つと言うスタイル。先に食堂に行っても受け付けに行って下さいを言われるだけ。そんでラーメンに生ビールを購入。疲れて腹ペコの状態にラーメンとビールのセットは本当に合う!

 12時40分 テントの数が増えてきましたね

山荘での昼寝は迷惑極まりないのでテントで寝ます。徐々にテントの数が増えてきましたね。

ここから剱岳の展望は抜群です。ただ雲が山頂を隠してしまっているのが残念。ここは登山本に書いてある通り、期待を裏切らない素晴らしい眺望が堪能できます。今日は風も穏やかで最高です!

 16時00分 周りのテントも慌ただしくなりました

テントの外からカレーの香りやチャーハンの香りが漂います。私も夕食の準備に取り掛かります。なるべくシンプルにと食パンの上にキャベツとハムをのせ、あとは炙るだけと言う簡単さ(笑) これだけじゃ足りませんのでインスタント食材やアルファ米も食べています。トイレに行きたくなったので山荘にまた戻りますが、トイレも水場も山荘まで戻らないとありません。ここのテント場は少々使い勝手が悪い印象を受けるな。

 16時30分 テント場は満員御礼

そうして来た!テント場の満員御礼!涸沢だと200張り以上に相当することでしょう。これ以上テントを張るスペースはありませんが、続々とテント場を求める登山者が入ってきます。やっぱり早めにテント場に着いて正解だったな。皆様も季節時でのテント泊をする場合、時間には余裕を持って向かって下さい。

 18時20分 雲が怪しく雨が降る

今日の夜は思いっきり天候が悪化し雨が降るわ風は吹くわで大変でした。気温はグングン落ちていき深夜は5度を記録。テント泊にはエアーマットなど地面と体との間に1枚層を作ることが重要。これを怠ると地面が体の熱を奪い取っていき寒くて眠れなくなります。寝袋だけじゃ回避不可です。テント泊も意外に大変なんですが、今日は山荘泊の方が大変だろうな~きっと。布団1つに3人と言う環境なんですよね。

三連休の最初は予定通り冷池山荘に到着。驚いたことにテント場ではSB端末3G電波が3本入るんです!親しい方とLINEやメールをやって時間を過ごしていました。明日は鹿島槍ヶ岳に登り、八峰キレットとG4G5の難所を通り抜け五竜岳を経て五竜山荘に向かいます。次の日もテント泊の計画なので時間早め早めの行動を心がけないといけませんね。今日は20時頃に寝て、明日は4時に出発します。