武甲山  2015年9月21日  天気:晴れ

「ぶこうさん」と読みます。可哀想な山と言われています。なにが可哀想か?それは山容を見れば一目瞭然。セメントが取れる(日本が世界輸出できる産物の1つ) 地質のためにどんどん山容が削れてしまってスゴイことになっています。ここの山はかれこれ7度目の挑戦となりまして、最近では2008年(最近か!?) に登ったのが最後かな?HPにしっかり載せたいこともあり挑戦し直しました。

・・・アクセス・・・

西武秩父線の横瀬駅がスタート地点です。池袋駅を始発とする特急レッドアロー号を使えば、のんびり電車の旅を楽しむことも可能。横瀬駅から登山口の生川(おいかわ) までは徒歩なら1時間半から2時間、タクシーなら10分(約2,000円) となり、バスは運行していません。生川に駐車場あり。徒歩の場合はひたすら道路を歩き、大型ダンプを横目に見ながら地道に坂道を上がり続けることになり、なかなか辛い・・・

・・・所持品・・・

基本、坂道がダラダラ続く山で汗が止まらない!飲料水はその日の気温と相談しながら1リットル~2リットルを目安にすると良いです。30度前後なら1.5リットルとかね。汗拭きタオル、カッパ、ヘッドライト、着替えを携え、ストックは今回も使用せず。でも使う登山者も結構いました。バーナー&コッヘル&ガス缶を持っていけば山頂手前の広場で温かい食事にありつけます!汗が冷えると寒いんです(>_<)

・・・注意・・・

まぁ注意って程じゃないんですが、横瀬駅から浦山口駅まで進む場合は山頂を過ぎた後に出てくる分岐でルートミスをしないようお気を付け下さい。その分岐点には「浦山口駅方面」なんて言葉は何一つなく、また登山者は生川⇔山頂のピストンが大多数(マイカー) なのでここを通る方、確認し合うことも厳しいです。持参した1,000円ちょっとで買える登山ガイドマップも頼りにならなかったです。

 8時15分 西武秩父線 横瀬駅

駅の背後に武甲山が見えます。出発地点は西武秩父線の「横瀬駅」から。駅周辺にコンビニは一切ないので食糧は事前に購入しておきましょう。自販機はあるので飲料水確保は現地でもOK。今日の天気は曇り空って聞いていたんで山頂からの景色はお預けだな・・・残念(>_<)

 登山口まで車道歩き

横瀬駅から登山口まで約6km(1時間半) 。大型トラックがバンバン走る道路なので「排気ガス」や「道路歩き」に抵抗ある方はタクシー利用が宜しいです。基本が日向なので歩きを選ぶと暑い日はこの1時間半・・・地獄と化します。途中途中に自動販売機がありますので積極的に購入するのが吉!

 大型トラックに気を付けます

大型トラックが真横を通過中。歩道があってホントに助かるよ。

 8時50分 いかつい工場地帯


いかつい工場の横を通過中・・・セメント?の粉じんが舞っているのか作業員の方は防護マスクを付けての作業です。え?なんか怖くないか?それと歩道が完全に消えますのでトラックとの接触事故には注意!しばらくすると真正面に細い道が出てきまして、そこでトラックとはおさらばになります。

 9時20分 武甲山登山口 生川(おいかわ)

工場群から今度は寂しげな道路。ここも何気にキツイ道なので休憩を取りつつ歩きます。真夏だと完全に死亡フラグ(汗) 途中に小さな祠と湧水を飲める場所が出てきまして絶好の休憩場所!10分くらい休憩します・・・さらに歩くと生川って呼ばれる場所があり登山口到着。横瀬駅から1時間10分くらいか?

 民家の横を歩きます

駐車場を抜けて登山開始!既にヘトヘトです(泣) 武甲山の印象は誰に聞いても「延々と続く坂道」のようで(まぁ私も坂道の印象しかない) 、開始直後から地味にキツイ坂道が出てきます。民家の横を通り、釣り堀のような場所を通り、「お!? 子供がいる!」釣り堀で泳ぐニジマスを見て興奮してました(^_^)

 9時40分 ここから武甲山開始となります

写真だと何てことない道にみえますが歩くと結構シンドイ・・・意外と斜度があります。そして歩くこと数分ちょっとで登山道が見え、ここより武甲山の開始。余談ですが、私は早歩きでここまで来ているんですが、ゆったりゆったり歩いた場合は駅から3時間くらいはかかると思った方が良いかと。

 登山開始でワクワク気分

おぉ!白いモフモフ犬だ!あっつくない・・・ワケないよなぁ~

途中にある水分補給エリアでペットボトルや水筒があればここで給水を絶対!ここから先はゼロです。蒸し暑い時に湧水を見つけると本当に嬉しくなります。ゴクゴク飲んで火照った体を冷やしましょう(^_^) それと山頂トイレの水補給を登山者にお願いしており、ここに空のペットボトルが何個も用意されています。登山はお互い協力し合ってのモノ。私はここで4リットル分を汲んで山頂に持っていきました。

 距離を表しているのか?

左の写真に「二十丁目」と刻まれた石柱があり、これが等間隔に置いてあるのか不明ですが、山頂は「五十四丁目」となります。子供が「お父さん、二十丁目だよ~!」と笑いながら歩くのが印象的でした(^_^)

ガサガサ・・・モゾモゾ・・・横で何かが動いていました。

 10時35分 疲労の色がだんだん隠せなくなってきた・・・


9月ですし真夏を過ぎたから涼しい登山が出来ると思ったのに蒸し暑い(泣) 歩いた分だけ汗をかき、飲んだ分だけ汗をかき、汗をかいた分だけ疲労困憊(汗) そんでもって景色ゼロで気分が上がらない!今日が7回目の武甲山で、実は毎回同じことを考えながら登っていたりしています(笑)

 10時45分 山頂に到着!

五十四の石柱(・・・が、どこにあるか分からないけど) を過ぎたあたり、木々の合間から光が飛び込んできて、「ここが山頂近くだよ~」と教えてくれた気がして疲れが回復します。飲料水ここで2リットル目(駅から通算して500mLを4本) が消えました。汗が急激に冷えて今度は寒い!

武甲山の山頂!風ヒンヤリで立ち止まっていると体が冷えて大変!

雲の合間からの景色で今回はこれが精一杯(>_<) 秩父市街で天気がよければ秩父神社やスタート地点の横瀬駅も見渡せるハズだったけど・・・ご覧の通りで残念な結果に(泣)

 11時30分 下山後で道迷い発生

これより下山開始!生川⇔横瀬駅ルートと比べて少々荒れている感じを受けます。登山者も激減し、本当にこの道で合っているのか不安でたまりません。そんな悶々とした気持ちを抱えたまま先へ進むと・・・

冒頭に書いた道迷いのスタートはここのルートミスからとなります。山頂直後にも分岐点はありますが、そこは小持山方面に進めばOKで、問題はその後に出てくる分岐点、つまりここです。「浦山口駅方面」なんて書かれた標識はどこにもなく、頼りになるのは「小持山」と言う言葉。でも持参した登山ガイドブックには載っていないときた(泣) 浦山口駅方面に向かわれる方は真っ直ぐ進みましょう。


ただいまドコを歩いているのか・・・サッパリ分かっていません。まさに遭難手前というワケですが、遭難しないと自信を持って言えるのは車が通った跡があるからでしょうか?どうにもならないので「生川基点」と言う場所を目指して進んでいきます。7度目の挑戦で道迷いとは・・・大反省です(汗)

 生川基点方面に向かっています

登山者数ゼロです(汗) 少なくとも1人2人見かけると思いきやまさかのゼロとは・・・マジ焦る(汗) 下手な所を進んで全く関係ない場所に向かうよりも、「生川」って聞き覚えのある、通った場所を辿るような場所に向かった方が下山成功率は高いと言う経験談を頼りに・・・って、俺は何を焦っているんだ!?

 12時00分 どこかで見覚えのある風景に・・・

生川基点を目指して歩くこと1時間。見覚えのある場所に出てきました。ここってスタート地点では!? 登山者の数がとたんに増え、どんどん歩くと駐車場が見え、さらに進むと鳥居が見え、そうです!生川に到着していました。到着よりは戻ってきたが正しいかな?何はともあれ無事下山。

 12時00分 どこかで見覚えのある風景に・・・

ほとんどの方がマイカーorタクシーで帰る中、私だけ徒歩で横瀬駅に戻っています・・・それほど横瀬駅から徒歩で来る方は少ないです。生川(駐車場前) から歩いて5分~10分の所にある給水ポイントに立ち寄って喉を潤し「ふぅ~」と一言(笑) ここから横瀬駅まで1時間以上歩くんだよな~(放心)

 いかつい工場群を通過中

京浜工業地帯や京葉工業地帯の方がはるかに「いかつい」ですが、ここも負けじといかつい(私にとっては) 。通路が網の目のように伸びています。

 車道歩きは1時間

生川⇔横瀬駅は早歩きで1時間でしょうか?ゆったり歩くと2時間くらいはかかるでしょうか?復路は下り坂道なのでとにっかく楽に歩けます。ただ大型トラックがバンバン走ってくるので事故には気を付けます。

 13時30分 武甲温泉でゆったりしましょう

横瀬駅に着いたものの汗が冷えて体が冷たくなってしまったのもあり、時間もたくさんあるし、武甲温泉に行ってぬくぬくしましょうか!横瀬駅から歩いて5分~10分くらいの場所ですが、前もって地図で確認しないと迷う可能性があります。私は最初の頃、辿り着けずってことが何度かありました。

温泉で体ポカポカ、仮眠、食事、ビールと贅沢三昧の気分を味わい中です。そんで4杯目からようやく"ほろ酔い" 気分になってきたかな(笑) まだ飲める勢いはありましたが歩くのが怪しくなりそうなのでここらでストップ!帰りの電車時刻をチェックし乗り遅れないようにします。

 15時30分 武甲山の全容

武甲山の全容です。本来は全体が緑色になっているハズなんですが、山頂一帯は白色灰色、木々が全て伐採されて素肌が見えてしまっています。背景にはセメント採掘の影響があり、長い年月の発掘で山全体があのような姿に変わってしまい、これが可哀想と言われる由縁になったってワケです。

 15時45分 各駅停車で帰路につきます

横瀬駅から特急レッドアロー号で池袋に向かう手もありますが、今回は時間が全然合わないため各駅停車に乗って帰路につきます。車内ではもちろんのこと爆睡(笑) ビールあれだけ飲んだしな。

7度目にしてHP掲載、7度目にして道迷い(汗) 武甲山はマイカーを使わずして登れる山でもあり多くの登山者が訪れます。登山者の多くは"横瀬駅から" で"浦山口駅" 方面は少数。ただ横瀬駅コースの景色は山頂以外皆無なので寂しいかも。木々の中を歩くのは別に悪くはないんですが・・・。冬に向かう場合は山頂と、そして山頂⇔浦山口方面に凍結がありますので軽アイゼン必須です。