伊吹山  2015年2月7日  天気:晴れ

荒島岳に続き、次はどこに行こうか毎日天気予報をチェックしていたところ、伊吹山に晴れマークが灯ったため早速準備開始となりました(笑) って言うより曇りでも行こうとしてました。北陸登山2回目になる伊吹山は滋賀県と岐阜県のほぼ県境。そしてWikipediaを読むと1927年2月14日には世界最深積雪記録となる積雪量11.82mがあるそうで、行く前からどんな登山になるんだ?と不安と期待が。

・・・アクセスについて・・・

金沢駅発なら日帰りで全行程を終えられ、都内からも可能かな?車は弾丸化になるのでタフさが必要。最寄駅のJR東海道本線近江長岡(おうみながおか) 駅から湖国(ここく) バスが出ていますので、これを利用しない手はない。伊吹登山口まで360円!バスの便もほどよくあります。タクシーって手もあり1800円。タクシーは朝早いと手配する時間が必要なのでご注意。

・・・所持品・・・

8合目辺りの急坂に対抗するべくアイゼンとピッケルを所持。 また雪の反射光が物凄いのでサングラスorゴーグルは必須!日焼け防止のためクリームも絶対。汗拭きタオル、目出帽もあると重宝します。カッパ、ライト、ゲイター、ワカン、ストック、飲料水、食料などもあると心強い。さらに私はテント、寝袋、マット、バーナー、コッヘルなども持参していますが、不要だった・・・

 4時40分 金沢駅より

皆様おはようございます。今日は5時発の電車(始発電車) に乗るため、3時に起きて用意を済ませ出発して超眠い。金沢駅、5時前なんですが誰もいないのが妙に不思議な感じ。普段はあまり見ていなかった金沢駅の大きな屋根が、なぜかサッカー場の屋根に見えてならない(笑)

 4時50分 しらさぎ52号

「しらさぎ52号米原行き」の特急電車に乗って米原駅を目指します。乗車時間は約2時間!発車時刻10分前に入線したしらさぎ。おお、真っ白な車両(´∀`) さっそく乗り込んで暖をとります。

 7時00分 米原駅に到着し東海道本線を待ちます

続いて米原駅から近江長岡駅に向かいます。切符を買うとき「まいばら」ではなく「よねはら」と間違えて伝えしまい窓口で係員に「?」って顔をされました(笑) それにしても東海道本線、座席が全部新幹線っぽい!最初「特急電車に乗るの?」って思って特急切符を買っていないことに焦ってしまいましたが、至って普通の電車でした。

 7時20分 近江長岡駅に到着

駅から見える伊吹山。標高2500mくらいあるような印象を受けます。ここからバスに乗り込んで伊吹山登山口を目指しますが8時7分発。ウロウロして時間を潰します。なおタクシーは基本呼ぶスタイル(番号は案内板で確認可)。バス停は駅を出て左に進めばOK。どちらを選択するかは時間との相談かな。

 8時25分 伊吹登山口のバス停


8時7分発の「伊吹登山口」行きのバスに乗って20分後、ようやく目的地に到着しました。バスは小さいのでデカいザックを持った私は2席分を占領。その後たくさんの登山者が乗ってきて気まずかった・・・本当にすみません。近江長岡駅から伊吹登山口までは360円で、前もって小銭を用意しておくと本当に楽です。

 登山届を提出しましょう

バス停に到着した時点で登山者の数は20名ほど。マイカーならここまで乗り込むことができますが混雑必至の様子です。登山口には手洗い場、自販機があり準備の最終確認に適しています。なお食料の調達は困難と思いますのでご注意を。書き忘れていましたが近江長岡駅はゼロです。

 9時00分 1合目に到着


雪が本格的だと登山口から積雪があるんですが今日は全くナシ。最初はもくもくと土の登山道を歩いていきます。そうして出発から約30分後で1合目に到着!太陽が完全に顔を出してしまって暑い・・・他の登山者から「暑いね」「風がないね」と苦しい叫びが・・・そして私も(>_<)

 9時20分 2合目に到着


1合目でアウターを一枚脱ぎ体温調整。冬であっても多少の風がないと地獄ですな。この先も土の登山道が続きますが、1合目から2合目間は霜が融けた後のような道で、とにかくぬかるんで滑ります。転ばないように慎重に歩き、そんで2合目に到着。

 9時45分 雪が出始めてきました 3合目に到着


2合目の最初こそは土の登山道でしたが、しだいに雪に変化し始め雪山の面白さが始まってきました。まだアイゼンを付ける程でもないのでツボ足でズカズカ進めます。また直射日光が雪に反射し目が開けられないほど眩しくなってきたのでサングラスを装着。3合目に到着です。伊吹山がデカい!

 10時00分 まだまだ余裕 4合目に到着


3合目に東屋があり休憩可能。ここで朝食を取ったりアイゼンを装着する方がいました。アイゼンは私は5合目で取り付ける予定なので、ここはカット。4合目は間もなく出てきますが、なんだろう?あの石柱は?今日はたくさんのトレースが出来上がっているためワカン不要で歩きやすい(´∀`)

 写真を撮ってもらいました

「写真撮りましょうか?」「ありがとうございます、(お返しに写真) 撮りましょうか?」 写真を一枚撮ってもらいました(´o`) 何てことない顔をしていますが、実は息ゼーハーゼーハーです(笑)

 10時10分 5合目に到着しアイゼンを装着

5合目は山荘と思われる建物がある場所。自販機がありますが電源が落とされていて購入不可。

5合目以降は傾斜が強くなってきますのでアイゼンを装着。さぁストックとピッケルのどちらを装備するか?他の登山者を見ると五分五分の状況。傾斜を登る登山者の列を見ながらどっちを使うか考えましょっか。あの斜面を登るタイミングは11時、そしてここまでの積雪・・・。色々総合的に考えピッケルを装備して挑みます。喉を潤し、軽食を済ませ、さぁ伊吹山の難所を越えよう!

 10時35分 6合目避難小屋


6合目には避難小屋が設けられており、天候が急変したり宿泊を考えている場合に重宝します。非常にガッチリした造りになっていますが、積雪が増すと恐らく扉が隠れてしまって入れなくなる可能性大!今回は積雪がそんなになかったので扉は難なく開閉できました(笑) トイレ無し!

 ここから危険区域


7合目以降は看板は隠れてしまったみたいですね。ここから傾斜が強くなってきますので慎重に足を進めましょう。本来この辺りは雪崩発生区域なんで、腰を下ろして一息付くってことが出来ない場所。でも今日は積雪量があまりないのか雪崩の発生率は下がっている様子(現場にいた雪崩専門者意見!)

 ホワイトアウト!

突然発生したホワイトアウト。天候が急変さえしなければ別に問題ありません。

下山者です。登りと下りが同じ道なんですが雪が軟弱になり始めてしまい、下山者が歩くたびに雪が一緒にこぼれ落ちてきます。小さくて軽いので問題はないんですが、これが引き金で雪崩が起きたら困る。この辺りは傾斜が強く慎重にならざるを得ない場所なので、登りで出来たトレース跡がとても貴重。ちなみとトレースのない場所を歩くと雪がメチャメチャこぼれ落ちてきます(汗)

 11時30分 雪が軟弱になってきた


7合目、8合目、9合目を順々にクリアしていきますが、とにかく傾斜が強い。しかも雪の軟弱が半端なくアイゼンとピッケルが全然刺さりません。当然ズリっ滑り落ちてしまい、でもそこら中がそんな状態なので次の足をどこに出そうか迷ってしまって息ゼーハーゼーハー。なんかもう余計な疲れが出てきます(>_<) 朝早く登りたかった!

 難所をクリア


そうして難所をクリア。その後は一気に傾斜が緩み登りやすくなりました。山頂はもうすぐ。

 11時40分 山頂に到着

山頂に建つ山荘は積雪量がスゴイと屋根も隠れます(汗)

写真中央に日本武尊の石造があって、その右には山頂目印の標識。

山頂はとにかく広いため1周するだけで30分以上はかかりそうな感じ。

山頂に到着しホッと一安心。先ほどのホワイトアウトは問題なく回復してくれたため、山頂からの景色は気持ちいいほど最高です!ただ、あまり前に進みすぎると雪庇を踏み抜いてしまうので注意が必要です。本来だと立入禁止ポールが見えているハズなんですが、雪に隠れてしまい、どこまで進んでいいのか全然判断が出来ません。山頂も結構危険な環境になっています。

 琵琶湖も一望

山頂とは反対側に回れば日本で一番大きな湖の琵琶湖を望めます。ちょっと霞がかっているので綺麗とは言えませんが、それでも現場で見たときの臨場感は最高でした。初めて見たので(^_^)

 12時10分 下山


さぁ下山開始です。登山者の数がとても多いので、間違っても雪をこぼれ落とさないように注意しないといけません!それにしても、本格的なソリや手軽に持ち運べるソリをほとんどの方が持ってきているんですが、誰も使おうとしていません。まぁ滑ったら危険極まりないな・・・って言うほどの傾斜です(>_<)

 シリセードで滑り下りる


傾斜が緩んできたためソリで滑っていく方が多くなり、それが本当に楽しそうに見える。でも私は何も持参していないので歩くしかないんですが、なんかもう面倒になったのでシリセードで滑っていきます。アイゼンを外してピッケルを持って・・・よし滑ろう!滑ってみると結構なスピードで着いて気付くと5合目に到着。いや~これが本当に楽しかった(^_^) 振り返って1枚。

 12時55分 掃除

アイゼンの雪をここで落としておきます。怠るとザック内がびしょ濡れです。ピッケルも拭いておきます。掃除が済んだあとは無事に登山口へ戻るのみ。ザックにピッケルを縛り付け、重いザックを背負い(本当に大変) 一気に4合目、3合目へ戻ります!

 どんどん下っていきます


4合目、3合目、そして2合目を越え、しだいに雪から土の登山道に変わってきました。気温が20度にもなっていて、土の道がよりぬかるんでいて歩くのが本当に大変。ここで滑ったりでもしたら悲惨。

 さらにどんどん下っていきます


1合目に戻ってきました。車道は完全に通行止め措置がとられているので専用車以外はここまで上がってくることは出来ません。係員が常時待機しています。で・・・登山道に入り込み、ちょっと早足ペースで登山口に戻ってきました。バス時刻が気になる。白い柱に「おつかれさまでした」が書かれていた!

 14時00分 無事に下山


ここで完全に下山。泥だらけになった登山靴とゲイターどうしようかな~って考えていたら、なんと神社周りに流れている用水路?で洗ってもよいシステムになっていた!しかも嬉しいことにタワシやブラシまで用意されていた。水の流れは意外に早いのであっという間に綺麗になります。

 バスの出発時間は14時30分

伊吹山登山口にある三宮神社。無事に下山報告。そして近江長岡駅行きのバスは30分後。よかった・・・もしかしたら2時間待ちになるんじゃないか?って不安になっていたもので・・・出発時に確認しておけば、もっとゆったり下山できたな。でも14時30分を逃したら次は1時間30分後だった(汗)

 14時40分 近江長岡駅に戻ってきた


駅に着いたのは良かったけど次の電車まで25分後!でも前回の荒島岳よりは絶対良い!なんたって2時間30分待ちでしたから(笑) それと比べれば25分なんて早い早い。

 15時45分 しらさぎ57号が入線


事前に購入した切符は22時以降の物なので、米原駅に着いたら次に乗れる時間帯に即変更。それでも出発まで40分後なので、ちょっと駅前を歩いてみようかな・・・と思ったんですけど、突然疲れが襲ってきてしまい動けなくなってしまいました。駅の中で休憩。そう、お腹が減りすぎてしまったんです(泣) 駅弁を購入して特急電車の中で食べます。「うぅ~本当に旨い(泣)」 外を見たら琵琶湖が!

 18時00分 金沢駅で新幹線改札口を見られた!


この時間になれば人混みもスゴいスゴい。金沢駅からホテルに戻る途中、なにやらその人混みが盛り上がっているな~と思って近寄ってみたら、なんと新幹線乗り場が公開(?) されていた!開通まで約1ヶ月になりましたね。本当に待ち遠しい(^o^) 余談ですが、北陸新幹線の試乗は倍率70倍らしいです。

北陸2回目の山は滋賀県と岐阜県の県境に位置する伊吹山。ちょっと雪の量が少なかったのが残念でしたが、逆にありすぎても雪崩が起こりやすいから別にいいか(笑) それよりも登山後の楽しみである温泉と食事が全く無かったのが本当にショックです(>_<) 公共交通機関を使うととにかく縛りがあって自由に動けなくなるから、次に行く山はレンタカーを借りて行こうかな?