奥穂高岳①

 

2014年5月1日  天気:晴れ時々雨

【注意】写真を色々と載せているため長編となっています。ゆっくり読んで頂けると幸いです

【追記】国土地理院による標高再調査により奥穂高岳と南アルプスの間ノ岳が標高タイになりました

厳冬期だった時期も5月の初夏へと季節は変わり、冬山も残雪の山へと変化し始め、そして気になる北アルプスの山々たち。皆様、GWは如何お過ごしでしょうか?私は一足先に日本で標高が3番目に高い奥穂高岳への登頂計画を立て、そしてこのGWの平日のタイミングを狙って登ってきます。夏山でも難しいと言われている山に残雪時期での突入となりますね。まずは上高地入りの軌跡からお送り致します。

 6時50分 JR新宿駅西口の高速バスターミナル

上高地へ乗り込む方法は電車や車などいくつか候補が上げられますが、そのどれも疲労や料金が重く伸し掛かる!そのため別の方法を探索した結果、格安で上高地に入るアルピコ交通の高速バスを発見。現在新宿駅西口の高速バスターミナル前に来ています。申し込みは事前に終える必要がありますが、なんとなんと!上高地まで6,200円からのスタートなんです!その詳細はここから(専用HP) どうぞ。

 8時15分 談合坂SAで1回目の休憩

中央道を松本ICまで走ります。高速バス利用時でも休憩は2度必ず挟まれ、その1つの休憩所が中央道の談合坂SA。天候は5月3日まで晴天が続くと言われ非常に嬉しい限りではありますが、目の前に見える雲を見ると本当に大丈夫なのか・・・?と不安に駆られます。平日効果もあってSA内は静かでしたね。

 バスの中より八ヶ岳

バスの先頭座席が取れたので目の前に広がる八ヶ岳もこうやって写真に収めることができます。どれが八ヶ岳の主峰(赤岳) なのか分かりませんが、先日登った時と比べると雪の量は少なくなってきていることが分かります。それはそうと本日は晴天ですし、あの赤岳を目指して登っている登山者がいるんだろうなぁ~

 10時10分 諏訪湖SAで2回目の休憩

朝に諏訪湖を望むってのはそうそうないな(笑) 2回目の休憩場は諏訪湖SA。ここを過ぎたら上高地BT(バスターミナル) まで直行となります。途中でトイレ休憩取りたい!って方に対し、一応アナウンスで「乗客要望があれば途中の休憩所で停車します」と言ってくれてはいますが・・・

 国道158号線はこんな道路

国道158号線はクネクネした山岳道路でもあるため、運転慣れをしていない方が走行する場合は非常に危険が伴います。トンネルも何ヶ所かあって全て幅が狭いため、反体側から大型バスが来た場合はすれ違い時に冷や汗が出ることも。私も過去に2回通りましたが"ガチ山岳道路" と思っています。

 11時45分 釜トンネルに到着

路面が濡れている・・・(>_<) 目の前に見えるトンネル(釜トンネル) をくぐれば上高地の世界へと出られますが、今日は雨なのか?天気予報では15時から16時にかけて雨が降り、それ以降は落ち着きを見せ始めるとの予報で、だからと言うわけではありませんが焦りはそんなにありません。

 12時10分 上高地バスターミナル

小雨が降る上高地の空気は冷たく気温は12度です。休日の季節時ともなれば銀座顔負けの人混みに疲弊するところですが、今日は人混みもなく穏やかな上高地になっています。ここから今日の今宵の宿である横尾まで3時間程足を運びますが、その前にちょっと小腹が空いたので飛騨牛コロッケを購入。

 12時30分 上高地と言えば河童橋!

小雨であっても時間が経てばずぶ濡れは必至ですので折り畳み傘を差して難をしのぎます。河童橋に到着しましたが穂高岳連峰の頭は雲の世界に隠れており完全な眺望とはいきませんね。

 明神館まで1時間程の散歩です


小梨平キャンプ場の横を通り明神館まで歩きますが、折り畳み傘を差して歩いているので実に窮屈。地面には水たまりができており、また川辺の横を通ると冷たい風が襲ってくる世界に少々"萎え" が出ます。

 13時10分 明神分岐にある明神館

まずは最初のポイントである明神館に到着。横尾へはこの先にある徳沢をさらに超える2時間の散歩コースとなります。ここで明神池に行ってみようかと寄り道。雨が降ってますが気にしない。

 明神池まで寄り道します

明神池は明神館から歩いて5分のところにあります。途中にある明神橋は上高地にある河童橋同様でなかなか有名な場所です。橋の向こう側に明神岳が見えていますが雲に少し隠れてしまって少々残念。

 13時20分 嘉門次小屋と明神池

明神池の前には嘉門次小屋があり、ここの川魚(イワナ) がとても美味しいとの評判です。

神聖な明神池を見学するためには見学料として300円を支払わないと立ち入ることが出来ません。

明神池は実は2つあって、どちらも見学料を支払うエリア内にあるため無断見学は出来ません。ただ"神秘的な池" と地図に書いてあった通り、静かであり穏やかであり綺麗な池であることに間違いはありません。遠くで泳いでいたマガモがだんだんこちらに近付いてきますが、早く横尾に向かわなければいけないため早々に撤退します。イワナも食べたかったですが同じ理由で食べずに撤退。帰りには是非食べたいものです。

 徳本峠入口分岐の辺り

明神館に戻った後は徳沢を目指してまた歩きます。景色が開ける場所が突然でてきますが、肝心な景色が雲に隠れてしまっているので素直に喜べないと言う複雑な気持ちになっています(>_<)

 14時15分 徳沢エリアに到着です

徳沢に到着です。草原のキャンプ場で、テント泊をしたい方は明神館でテント泊が認められていないのでここまで歩いてくる必要があります。ここには完全な水場が設けられており利用価値満点!キャンプ場の近くにある施設ではガスカードリッジ(600円) を購入することもでき、万が一に備えての対応がとられています。

 横尾までラスト1時間!


小雨が止み始め、これで折り畳み傘も差す必要がなくなりました。さてさて、横尾に向けて残り1時間の距離となりましたが、ここら辺はサルの楽園なのか?ガサガサって音した方向を見てみればサルが餌を食べたり毛づくろいをしていたり。人間を恐れないのか逃げる様子が全くありません。

 雨がまたパラパラと降ってきた

梓川の河原を気持ち良く散歩をしていたのに、なんだか雨がぱらついてきましたよ。「え~なんでだ(>_<) 」。傘を差す程度ではないためそのまま歩いていきますが、正直気分はブルーになってます。

 15時00分 今宵の宿、横尾に到着

ここが横尾で目の前には横尾山荘。奥穂高岳と槍ヶ岳登山口の入り口に構えています。

今回は横尾山荘に泊まるワケではなく、横尾の"横尾キャンプ場" にテントを張って宿泊します。1泊目はテント泊。自炊するために食料やバーナー等を積んできたので重量は13kgを超えています。テント泊代(700円) を山荘に納めてテントの組み立てに入りましょう。ここにも無料で貰える水(水場) がありますので飲料に困ることはありません。なので水の持参はしていません。最悪は梓川の水でもOK。トイレも屋外に完備です。

 まずはテントを組み立てます

テントを組み立てる基本としては地面が濡れていない場所で張るコトが絶対条件となり、次に風に吹き飛ばされないようにペグや石の重りで頑丈に固定させていきます。テントの組み立てにも要領がでてきますので、テント泊の本番の前には家の前や部屋の中で組み立て練習をすることを強くお勧めしますよ。

 17時00分 夕食の準備をしましょうか

夕方に近付くにつれ晴れてきましたね。明日も期待できそうだ。オートキャンプ場で作れる豪華な食事も山の中のキャンプ場では出来ないコト多々あり。どうしても手軽に作れる物に集中してしまいます。アルファ米とカレールー、豚汁にサラダが今夜の夕食です(^o^)/ ここでバーナーを忘れてしまった場合は悲劇。過去に1回だけやらかしたことがあり、その時は他の登山者に「すみません・・・」と借りた覚えがあります(汗)

 19時20分 夜空を見ようとテントから出ます

19時でこの真っ暗です。ヘッドライトがないとトイレにも行けません。

本日のテント泊は私を含め30組くらいでしょうか?これくらいなら余裕でテントを張れますが、季節時はこの5倍以上ものテント泊者が訪れるようで、その際は最悪テントを張れない方が出てくるほど混むそうですよ。空は満点の星空・・・だと思いますが、山荘の照明灯が強すぎて星があまり見えません。夕食の片づけも終わったし、そろそろ明日に向けて就寝しようかな?明日の起床は4時30分です。

山荘備え付けのビール自販機があって驚きました。天気予報は見事にあたり、夜の天気も予報通りに晴れ。明日もこの天気が維持してくれれば嬉しいんですが、山の天気は変わりやすいもんですから実際はどうなることでしょう?明日は横尾から涸沢を経由し穂高岳山荘まで一気に進みます。残雪もまだ残っているでしょうから体力温存のため本日は21時に就寝です。では、おやすみなさい・・・zzz あ~隣客がうるさい・・・